hiokaの日記

とりとめない話をしようよ

鬼滅の原作読んで映画見に行ったぞい

鬼滅の刃」流行ってますね、
と思ったのはいつ頃だったか…
多分夏〜秋くらいではなかったかしら。

へー流行ってるのかーどんな話かなーと調べてみたら、Amazonプライムでアニメが見れたので、見てみました。

正直、ゴメンなさい、最初は面白さがわからなくて、最終選別が終わったところでリタイアしちゃいました。。

ジャンプといえば幽遊白書ダイの大冒険ハンター×ハンター好きな者としては、
呼吸?吸血鬼?日光?ジョジョやんけ
岩を切る?アバン先生の課題と一緒やんけ
山で試験?幽白の玄海さんのとこかハンター試験の島やんけ
と思ってしまったのでした。

しかし世間の評判は日に日に加熱しているようだし、何やら映画も大ヒットしているらしい、ということで、
そんなに面白いかなあ?とネットで評判を調べたら、
本来もっとマイナー路線だったのでは、との指摘を読んでちょっと興味を持ち、
https://togetter.com/li/1610716
旦那に鬼滅が話題だねーって話をしたら、
職場の若い子からコミックスを借りてきてくれたので、原作にトライしてみました。

(以下、ややストーリーのネタバレを含みます)

やっぱり最初は地味な印象を受けたけど、
主人公の炭治郎が鬼を倒す組織・鬼滅隊の試験(最終選別)に合格して、鬼退治の司令を受け、、(って初期の幽白の霊界探偵みたいだな…)
鬼になってしまった妹の禰豆子(ねずこ)を人間に戻すべく、箱に入れて背負っててくてく移動して…(元の体を取り戻す旅ってどろろ百鬼丸ハガレンみたいだな…?)
割と序盤でラスボス・鬼舞辻無惨と遭遇!
そして、謎のマダム珠代様と愈史郎(ゆしろう)という少年(?)が出てくるんだけど、この2名を見て、ポーの一族みたい!いやポーの一族よく知らんけど!と思ったあたりで、ようやく「単なるありがちな少年漫画じゃないのかも?」と思えて、面白さを感じ始めたのでした。
(こんな序盤に因縁の相手が出てくるってDIOですカー?とも思ったけど・笑)

ネットでよく見る金髪と猪はいつ出てくるんだろ?と思ったら、無惨様より後の登場だったのでちょっと意外でした(この二人は炭治郎と同じ最終選別に合格した同期でした。※ちなみにハンターのゴンとキルアは同じ年に試験を受けたけどキルアは失格して次の年に再受験して合格したので同期ではないんですよね〜)。
同期3人で行動するようになってからは割と展開が早く、鬼殺隊には階級があって、一番上の位の「柱」と呼ばれている人たち(はじめの頃、黄金聖闘士みたいなもんかな?と思いました)と、鬼殺隊をまとめ、柱たちから慕われている産屋敷(うぶやしき)さん通称お館様が登場。
要するに、強えぇ味方と強えぇ敵(鬼)の話になっていきます。

アニメでやったのはちょうどこの柱とお館様が出てくるあたりまで。

そして、今話題の映画というのは、炎の呼吸の使い手、炎柱(えんばしら)の煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)が任務のため乗車した「無限列車」に、煉獄さんに呼吸の話を聞きに炭治郎(&ついてきた同期2人)が乗り込むところから始まります。

(以下、多少映画のネタバレを含みます)

私は普段そんなにアニメを見る方でもないんで、
話の途中の一エピソードを映画化するんだ?と初めは意外でしたが、映画を見ると、これは映画化してうまくいくエピソードだったんだなあ、大画面・大音量で体験したくなるわなあ、と感心しました。

列車映画についてのこの記事が超参考になりますが、
https://realsound.jp/movie/2020/11/post-657241.html
映画館と列車の車両ってなんか似てるな〜と思うし、列車がガタゴト発車して物語がスタートすると、ワクワク感、ドキドキ感の相乗効果が得られます。
要するに、舞台が列車というのがまずうまい!

次、鬼滅に出てくる敵(強い鬼)は、血鬼術という、まあなんだジョジョのスタンドとかハンターの念みたいな特殊な技を使うのですが、この映画に出てくる魘夢(えんむ)という鬼が使うのは、人間を強制的に眠らせて、はじめはいい夢を見せて…というもの。
映画を観に行ってるのにいい感じのボイスで「おやすみ〜」と言われて、あれ、鬼滅に興味ないけど話題だからって何となく観に来た人は寝ちゃうぞ?いいの?と思ってしまって個人的にちょっと面白かったです(笑)。
実際は寝ないでちゃんと見てたのでストーリーに戻りますが、炭治郎たちも眠ってしまい、夢を見ます。
炭治郎が見た夢は、今まで、そして何事もなければこれからも送るであろうはずだった、家族とのささやかな日常。
登場人物が動くアニメという媒体になって炭治郎の日常っていうのをちゃんと見てみて、
え、この子家族のためにめちゃめちゃ楽しそうに働くやん、すご、、と、なんか衝撃でした(笑)。
私の場合、コミックスを読んだとはいえ人から借りた物なので、さーっと読み飛ばしちゃったんだと思うし、人によっては炭治郎がどういう子か知らないけど映画観に来たーって人もいるかもだけど、そういう層にも、登場人物それぞれが見る夢で、それぞれの人物紹介ができてるのも、うまい!!と思いました。

なんとか夢から目覚めた炭治郎(たち)は、魘夢と戦います。
冒頭では変な人だなと思ってしまう炎柱・煉獄さんですが、不覚にも相手の術にかかってしまったことは「よもやよもやだ」「ふがいなし」と認め、その後は素早く状況把握をし、後輩である炭治郎たちに的確に指示を送り、200名もの乗客の命を守るという、力技だけじゃなく神経を使う任務を後輩たちよりも広範囲で受け持ちます。ジョジョ的に言うと、良い意味で「そこにシビれる!あこがれるゥ!」です(笑)。
バトルシーンってこの作品に限らず特に好きではないけど(笑)、コミックス読んでるとき、しょーじき何やってるかよーわからん状態だったのが映像で見るとわかりやすくなっててなるほどこういうことだったのね、と思ったし、敵を倒すって(バトルシーンが苦手なのと同様やっぱりあんまり好きではないけど)達成感がありますね。

ストーリーはクライマックスに進み、魘夢(えんむ)よりも遥かに強い、猗窩座(あかざ)という鬼が出てきます。
主人公の炭治郎は鬼殺隊の試験に合格し、何体か鬼を倒しているものの、まだまだヒヨッコです。
ゼルダBOTW(Switchのゲーム)でいうと、魘夢がウィズローブで猗窩座はライネルみたいなもんです。ゾーラに着いたばかりのリンク(プレーヤー)にとって、ライネルは見るのがやっと!マジ怖い!ていうのに似てるかなと思います(自由度の高いゲームだからプレーヤーによっては違うかもだけど…)。

先に紹介した列車映画の記事が指摘しているように、終盤の煉獄さんと猗窩座の死闘を、炭治郎はほぼほぼ見ていることしかできません。
(映像美が話題になるだけあってカラフルで流麗なので、より一層目が離せない…というのもうまい!!!です)

列車に乗った気分で映画を観始めた観客(私)は、「おやすみ〜」と言われてちょっと眠くなったり、炭治郎ら登場人物の夢を覗いたり、鬼に襲われそうになる乗客たちのように煉獄さんたちに助けられた(ように感じた)り、様々な体験をしつつ、終盤はただ見届けるしかできない…!というなんともいえない思いを抱えることになる…んじゃないかなと思います。
私は、、正直ごめん!!炭治郎が「煉獄さんの勝ちだ!」と言うのに、あーゴル裏にこういうサポーターいるわー、勝つポイントを違うところに見出したくなるのわかるわ〜とJリーグあるあるを思ってしまったけど(笑)、
わかりますよ、猗窩座が、鬼が、憎たらしいほど強くって、人間は傷ついてボロボロになって、炭治郎たちはまだまだ弱くって、でも守りたいものがあるからこそ、強くなりたいんだって。
だったら、守りたいものを守れたなら勝ちなんだって。そういう価値基準を周囲の人たちが持ってくれて認めてくれるってすごい救われますよね…。

なんて考えつつ映画を観終わって席を立ったら泣いている人もチラホラで…
特典第4段を配布中とはいえ、客席7割くらい埋まってたんだよなあ。
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泣いてたのが初見の方かリピーターなのかわからないけど、原作は完結してるし映画も公開して2ヶ月経って関連記事が(玉石混交だけど)バンバン出てて内容はちょっと調べればかなりわかってしまうだろうに、それでも確実に刺さってる人がいるというのは、やっぱりすごい作品なんだなと思いました。

原作読んで今後の展開・登場人物の背景を把握してると、さっき書いた価値基準の話が切なくて、炭治郎の言ってることが当たりすぎてて、ある意味泣きたくなるかもだし。

とわりと真面目に(?)書いてみましたが、鬼滅って戦って傷ついたら傷を癒して、また強敵と戦って、稽古して…って感じで、敵と戦わない期間があってギャグパートが強めなのもちょっと面白いです。
ハンターでもミトさんの家で少し休む回があったけど、鬼滅は組織や階級がしっかり?してて、同期がいたり継子(つぐこ)って弟子みたいな制度があったりして、ちょっと学園コメディ風でもあるんですよね。
登場人物もなんかスラダンと似てるような気がするし。
炭治郎→小暮、伊之助→花道、善逸→リョータ、冨岡→流川、実弥→三井(※お館様・安西先生への態度から)、村田さん→安田、緑壱→仙道 …異論は認めます!

過去の名作と似てるところが多くて最初はえぇ〜?と思ってたけど、オリジナリティもちゃんとあって、今はむしろ昔自分が好きになった作品を思い出せて楽しかったり懐かしかったりできて、これはこれでアリかもなあと思えます。
(音楽で言うと、これはこっからの引用、とかオマージュ、とか気づくの好きだし!)

無限列車編の大ヒットで、今後のアニメ化、映画化がどのようになっていくかわかりませんが、また映像化したら是非見たいなと思います。

あぁあと、興行収入の話題で「千と千尋の神隠し」を目にするので書いておきたいと思ったけど、チェコアニメ好きとしては「クラバート」ももっと話題になればいいのになと思います。

なんか片方の作品好きが片方を悪く言うみたいな構図にしたいのかな?みんな仲良くすればいいのに(しのぶさん風)と思ってしまうけど、炭治郎も千(千尋?)もクラバートもよく働くって共通点あるし、クラバートと鬼滅にはカラスが出てくるって共通点があるよ!
(強引にこじつけておしまい)



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